エンジニアの思い立ったが吉日

AI・生成AI・開発ツール・業務効率化のトピックを、20年エンジニア視点で ゆるく整理しているブログです。「現場で本当に効くか」を毎回自分なりに 見極めながら書いています

Claude

Fable 5、Proは実質有料化へ。プラン別の損得と乗り換え判断

7月17日の夜、Claude Codeの画面から急にFable 5が消えた。 「このモデルには利用クレジットが必要です」というエラーだけが残って、30分ほどして戻ってきた。障害としては軽い部類で、ネット上のざわつきもすぐ収まった。ただ、その同じ日にAnthropicはもっ…

ベンチごとに1位が変わるGrok 4.5・GPT-5.6・Opus 4.8、どこで選ぶか

同じモデルを並べているのに、ベンチマークがひとつ変わるだけで1位がくるくる入れ替わる。Grok 4.5、GPT-5.6、Opus 4.8。7月8日から9日にかけて相次いで公開されて、第三者の横並び比較が一気に出そろった。眺めていて面白かったのは、どれが最強かより「ど…

なぜ元FRB議長なのか、Anthropicがバーナンキを統治機構に迎えた理由

AIの会社が新しく人を迎えたというニュースで、ここまで人選そのものに引っかかったのは久しぶりだ。Anthropicが自社の統治機構に招いたのは、AI研究者でも安全の専門家でもなく、元FRB議長のベン・バーナンキ。2008年の金融危機の舵取りをした経済学者だ。…

Claude Codeが画面を見て直すようになった、デスクトップ版の内蔵ブラウザ

コードを直してはブラウザに切り替えてリロード、確認してまた戻る。フロントを触る日は、この往復で一日が細切れになる。その確認作業を、Claude Code のデスクトップ版が自分でやり始めた。アプリの中にブラウザのペイン(区切られた表示領域のこと)が載…

Claudeのマルチエージェント、賢くなる代わりにトークンは15倍溶ける

エージェントを組むとき、つい1体にツールを全部盛りしたくなる。検索もコードレビューもテスト生成も、なんでもできる万能選手が一番強いはず、と思いがちだ。でもClaudeのマルチエージェント機能のドキュメントを読むと、その全部盛りはむしろ質を落とすと…

Claude Coworkがスマホに来た、でも利用の9割は開発じゃない

Coworkの利用データを見て、意外だったのは「開発に使われているのは全体の8.7%だけ」という数字のほうだった。スマホ対応というヘッドラインより、こっちのほうがよほど今のAnthropicの狙いを語っている気がする。7月7日、Anthropicは1月にデスクトップで始…

Claudeが黙って考えていることを覗く。AnthropicのJ-space研究

論文のタイトルに「global workspace(グローバルワークスペース)」という単語を見つけて、正直ちょっと身構えた。AIに意識の話を持ち込むと、たいてい話が大きくなりすぎる。ところが読み進めると、これは地に足のついた研究で、しかもAIを業務で回してい…

Claude APIのレート制限が緩和。ティアが“支出連動”をやめた意味

APIを個人で触り始めた頃、最初の関門は性能でも料金でもなくレート制限だった、という人は多いはず。少し込み入ったものを作ろうとすると、すぐ429が返ってくる。今回Anthropicが出した変更は、その入口の壁を下げる話だ。全ユーザーのClaude Platform API…

Anthropic Economic Index 6月号、Claudeに見える生活リズム

朝5時、眠れない誰かが Claude に寝つきの相談を投げ込んでいる。夕方6時、家のキッチンでレシピを訊ねている人がいる。Anthropic が6月26日に公開した Economic Index レポート「Cadences」を読んでまず思ったのは、Claude にはもう生活の時刻表が刻まれて…

Claude Fable 5、明日から復活。停止2週間で何を直したのか

思ったより早く戻ってきた、というのが正直な感想。6月12日に米政府命令で全ユーザーがアクセス停止になったClaude Fable 5とMythos 5が、7月1日から再び動き出す。ただ「元通り」ではなく、いくつか条件が変わっている。前回の停止騒ぎで「AI企業にとって規…

Claude Sonnet 5でOpus 4.8を選ぶ理由が半分消えた話

発表を見て真っ先に思ったのは、Sonnetがまた一段上に来たな、という感覚だった。Opus 4.8にほぼ並ぶ数字を、しかも導入価格で入力$2/百万トークンから。ここ数か月、Claude Codeを日常的に回している人ほど、この一枚のリリースノートが持つ重さがすぐ伝わ…

Claude が Microsoft Foundry で GA、Azure 請求統合と日本未対応

朝メールを開いて、ようやくか、というのが第一印象だった。Anthropic と Microsoft が今年2月のプレビューから準備していた Microsoft Foundry 上の Claude が、2026年6月29日に正式 GA に到達した。Opus 4.8 と Haiku 4.5 が Azure ネイティブで叩けるよう…

2880万回のクエリで何が起きたか、AnthropicがAlibabaを告発した本当の意味

「2880万回」という数字を見て、最初は桁を読み間違えたかと思った。AnthropicがAlibabaを告発した書簡の中身を読み進めて、これは事件として相当大きいと思い直した。たった44日間で、Claudeに対して2880万回の対話が、約25000個の偽アカウントから投げ込ま…

Slackに住み着いた@Claude、Claude Tagは同僚になれるのか

「@Claude、これ調べといて」とSlackで打つだけで、Claudeが勝手に動いて仕事を片付ける。その話を最初に聞いたとき、便利そうという気持ちより先に、少し身構えた。AIがチャンネルに住み着いて、流れる発言を全部読んでいる絵がうまく飲み込めなかったから…

AIに任せるほど専門性が効く、Claude Code40万件が示したこと

AI がコードを書いてくれるなら、専門知識なんていらなくなる。そう思っていた人ほど、この分析は読む価値がある。Anthropic が約 40 万件の Claude Code の利用データを調べたところ、結論はむしろ逆だった。AI に任せられる部分が増えるほど、人間側の専門…

Claude Code のアーティファクト。共有したページが、セッションと一緒に動き続ける

Xで流れてきた1分の動画を、つい2回見直した。Claude Code が自分の作業セッションから1枚の「動くページ」を吐き出して、それをチームに共有する。しかもセッションが進むと、共有したページのほうも勝手に書き換わっていく。ターミナルの画面をスクショし…

鍵を見せずに夜間バッチ、Claude Managed Agentsの新2機能

AI エージェントに毎晩の定型作業を任せたいけど、そのために自前でスケジューラを立てるのも、API キーをエージェントに握らせるのも気が重い。Claude Managed Agents に追加された 2 つの機能は、まさにその両方の腰の重さを取り除きにきている。決まった…

AIエージェントの手綱を作り込む、ハーネスエンジニアリングとは何か

最近、開発者の界隈で「ハーネスエンジニアリング」という言葉をよく見るようになった。Claude Code や Codex のようなコーディングエージェントを使いこなす人ほど、関心がモデルそのものよりその周りの仕組みに移っている。同じモデルを使っても、成果に大…

デザインとコードが双方向で同期、作り直しを減らす一手

デザイナーが作ったモックを、エンジニアがコードで一から作り直す。出来上がりを見たデザイナーが「思ってたのと違う」と言う。この往復のすれ違いは、ものづくりの現場で長年すり減ってきたところ。Anthropic が、Claude Code と Claude Design を双方向で…

バイオAIの壁は頭の良さじゃなく、データの配管だった

同じ質問を 3 回投げたら、266 件あるはずの答えが、106 件、15 件、5 件とバラバラに返ってくる。AI に生物学のデータを調べさせると、こういうことが起きる。Anthropic が公開した研究で、いちばん腑に落ちたのがこの話だった。バイオ分野で AI エージェン…

AIが次のAIを作る前夜、Anthropicが示した数字と不安

「AI が自分で、自分より賢い次の AI を作る」。SF の話に聞こえるけど、Anthropic はそれを近い将来の現実として、かなり生々しい数字とともに論じている。「再帰的自己改善(recursive self-improvement、以下 RSI)」と呼ばれるこのテーマで、Anthropic In…

発売2週間で米政府が止めたFable 5、その理由と皮肉

つい先日「一般公開で過去最強」として登場した Claude Fable 5 が、わずか 2 週間で使えなくなった。米政府が、国家安全保障を理由に Fable 5 と Mythos 5 へのアクセス停止を命じ、Anthropic がそれに従ったため。最先端モデルが、商業展開からこんな短期…

引数ひとつで端末モデルからClaudeへ、Apple開発者向け新対応

iPhone や Mac のアプリに AI を組み込むとき、Apple の端末内モデルは速くて無料でオフラインでも動くけど、込み入った仕事には力不足。そこを、同じコードのまま引数ひとつ差し替えるだけで Claude に切り替えられるようになった。Anthropic が出した「Cla…

AIは攻撃の奥で使われ始めた、悪用832件が示した1年

攻撃者は、AI をどこで使っているのか。Anthropic が、1 年間で悪用を理由に BAN したアカウント 832 件を、サイバー攻撃の世界標準の「地図」に重ねて分析した結果を公開した。結論をひとことで言うと、AI はもう「フィッシングメールを書く」みたいな入口…

拒否はエラーで来ない、Fable 5フォールバックの実装勘所

昨日 Claude Fable 5 を取り上げたとき、「危ない話題は弱いモデル(Opus 4.8)に差し戻す」という安全設計を紹介した。あれを API で実装する側はどう書くのか、その技術ドキュメントが公開されたので読み込んだ。いちばん引っかかったのは、拒否(refusal)が…

危ない話題は弱いモデルに回す、Claude Fable 5の安全設計

Anthropic が一般公開した中で過去最強、という触れ込みのモデル「Claude Fable 5」が出た。Opus 4.8 が出てまだ半月ほどだけど、その上にもう一段。面白いのは性能そのものより、安全のための仕組み。危険な話題には、わざと一段弱いモデル(Opus 4.8)を代わ…

AnthropicがS-1を機密提出、Claude使いに効いてくるのはどこか

Anthropic が、米証券取引委員会(SEC)に S-1 登録届出書のドラフトを機密裏に提出した。要は、株式公開(IPO)に向けた最初の一歩。発表自体はそっけなくて、「株数も価格もまだ決めていない」「上場するかは市況次第」としか書いていない。ただ、Claude …

誰でもデータに聞ける社内分析、Anthropicが95%自動化した方法

「うちの今のアクティブユーザー数って何人?」みたいな問いに、SQL も書けない社員が自分で答えにたどり着ける。Anthropic が、社内のデータ分析をどう自動化したかを公開した。数字がなかなか強くて、業務分析クエリの 95% を Claude で自動化、集計精度は…

スマホでアプリを作って稼ぐ時代、ReplitとClaudeが見せた現実

ラップトップすら持っていなかったインドのユーザーが、スマホだけで Replit を使ってアプリを作り、それで稼いだお金でラップトップを買い、今はエンタープライズ向けのソリューションを作っている。Anthropic が公開した Replit の事例に出てくるこの話が…

派手な新機能じゃない、Claude Codeの使い心地が変わった9つの修正

Claude Code を毎日触っている人なら、「画面がちらつく」「Claude が固まったように見えて待たされる」「謎のエラーで止まる」みたいな小さなストレスに、何度か出くわした覚えがあるはず。ClaudeDevs が出したアップデートのまとめは、まさにそこを潰しに…

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