エンジニアの思い立ったが吉日

AI・生成AI・開発ツール・業務効率化のトピックを、20年エンジニア視点で ゆるく整理しているブログです。「現場で本当に効くか」を毎回自分なりに 見極めながら書いています

AI活用

Fable 5、Proは実質有料化へ。プラン別の損得と乗り換え判断

7月17日の夜、Claude Codeの画面から急にFable 5が消えた。 「このモデルには利用クレジットが必要です」というエラーだけが残って、30分ほどして戻ってきた。障害としては軽い部類で、ネット上のざわつきもすぐ収まった。ただ、その同じ日にAnthropicはもっ…

ChatGPTのカスタム指示が5,000字に、でも長く書くほど効くわけじゃない

カスタム指示の入力欄、あの窮屈さを知っている人には効く話だと思う。ChatGPTに自分の前提を教えようとして、1,500字の枠に収めるために削って、優先順位をつけて、結局いちばん書きたかった一行を諦める。あの上限が5,000字まで広がった。ついでに、過去の…

ベンチごとに1位が変わるGrok 4.5・GPT-5.6・Opus 4.8、どこで選ぶか

同じモデルを並べているのに、ベンチマークがひとつ変わるだけで1位がくるくる入れ替わる。Grok 4.5、GPT-5.6、Opus 4.8。7月8日から9日にかけて相次いで公開されて、第三者の横並び比較が一気に出そろった。眺めていて面白かったのは、どれが最強かより「ど…

ChatGPT Work は仕事を最後まで仕上げにきた。使いどころと料金の落とし穴

OpenAI のタイムラインを追っていて、正直「そこまで振り切るのか」と声が出た。ChatGPT Work は、質問に答えてくれる相棒から、調べて・作って・仕上げるところまで丸ごと引き受ける方向へ舵を切ってきた。土台に Codex を据えたあたりに、本気度がにじむ。…

使わせたいはずのAI企業が、Claudeの「使いすぎ」を止めにきた

AIの新機能と聞くと、たいていは「もっと便利に、もっと任せられるように」の話だ。だから今回のClaudeの新機能を見て、少し手が止まった。方向が逆なのだ。自分がClaudeをどう使っているかを振り返らせて、ときには「これ、自分の手でやったほうがよくない?…

Claudeのマルチエージェント、賢くなる代わりにトークンは15倍溶ける

エージェントを組むとき、つい1体にツールを全部盛りしたくなる。検索もコードレビューもテスト生成も、なんでもできる万能選手が一番強いはず、と思いがちだ。でもClaudeのマルチエージェント機能のドキュメントを読むと、その全部盛りはむしろ質を落とすと…

Claude Coworkがスマホに来た、でも利用の9割は開発じゃない

Coworkの利用データを見て、意外だったのは「開発に使われているのは全体の8.7%だけ」という数字のほうだった。スマホ対応というヘッドラインより、こっちのほうがよほど今のAnthropicの狙いを語っている気がする。7月7日、Anthropicは1月にデスクトップで始…

Claudeが黙って考えていることを覗く。AnthropicのJ-space研究

論文のタイトルに「global workspace(グローバルワークスペース)」という単語を見つけて、正直ちょっと身構えた。AIに意識の話を持ち込むと、たいてい話が大きくなりすぎる。ところが読み進めると、これは地に足のついた研究で、しかもAIを業務で回してい…

Claude APIのレート制限が緩和。ティアが“支出連動”をやめた意味

APIを個人で触り始めた頃、最初の関門は性能でも料金でもなくレート制限だった、という人は多いはず。少し込み入ったものを作ろうとすると、すぐ429が返ってくる。今回Anthropicが出した変更は、その入口の壁を下げる話だ。全ユーザーのClaude Platform API…

Anthropic Economic Index 6月号、Claudeに見える生活リズム

朝5時、眠れない誰かが Claude に寝つきの相談を投げ込んでいる。夕方6時、家のキッチンでレシピを訊ねている人がいる。Anthropic が6月26日に公開した Economic Index レポート「Cadences」を読んでまず思ったのは、Claude にはもう生活の時刻表が刻まれて…

Claude Sonnet 5でOpus 4.8を選ぶ理由が半分消えた話

発表を見て真っ先に思ったのは、Sonnetがまた一段上に来たな、という感覚だった。Opus 4.8にほぼ並ぶ数字を、しかも導入価格で入力$2/百万トークンから。ここ数か月、Claude Codeを日常的に回している人ほど、この一枚のリリースノートが持つ重さがすぐ伝わ…

Claude が Microsoft Foundry で GA、Azure 請求統合と日本未対応

朝メールを開いて、ようやくか、というのが第一印象だった。Anthropic と Microsoft が今年2月のプレビューから準備していた Microsoft Foundry 上の Claude が、2026年6月29日に正式 GA に到達した。Opus 4.8 と Haiku 4.5 が Azure ネイティブで叩けるよう…

AIは攻撃の奥で使われ始めた、悪用832件が示した1年

攻撃者は、AI をどこで使っているのか。Anthropic が、1 年間で悪用を理由に BAN したアカウント 832 件を、サイバー攻撃の世界標準の「地図」に重ねて分析した結果を公開した。結論をひとことで言うと、AI はもう「フィッシングメールを書く」みたいな入口…

AIの「良い癖」は、教えていない領域にも広がる。OpenAIの強化学習研究を読む

去年、ちょっと不気味な研究が話題になった。「わざと危ないコードを書くように訓練したら、コードとは無関係な場面でもAIが平気で嘘をつき始めた」というものだ。狭い悪い癖が、教えていない場所まで染み出していく。じゃあ、逆はどうなのか。良い振る舞い…

出す前に本番をリハーサルする、OpenAIのAI挙動予測の中身

新しい AI モデルが、実際にユーザーの手に渡ったとき、変な振る舞いをしないか。これは「出してみないと分からない」の典型で、リリース後に問題が発覚する事故が後を絶たない。つい先日も、Anthropic の Fable 5 がリリース後に見つかった抜け道を理由に止…

やって見せれば覚えるCodex、Record & ReplayはRPAをどう変えるか

プロンプトを書かない自動化、と聞いて最初は身構えた。指示文を練り込むのが AI を使う側の腕の見せどころだったのに、それを捨てて「一度やって見せるだけ」でいいという。OpenAI が 6 月 18 日に Codex へ足した Record & Replay は、まさにその通りの機…

Grok が Word・Excel・PowerPoint に正式対応。Copilot とどう使い分けるか

Grokがついにオフィスソフトに来た、と聞いて、どうせ別ウィンドウのチャットからコピペするやつでしょ、と高をくくっていた。ところが公式ページを開いたら、思っていたのとだいぶ違った。チャットの外で文章を作って貼り戻すのではなく、いま編集している…

AIに任せるほど専門性が効く、Claude Code40万件が示したこと

AI がコードを書いてくれるなら、専門知識なんていらなくなる。そう思っていた人ほど、この分析は読む価値がある。Anthropic が約 40 万件の Claude Code の利用データを調べたところ、結論はむしろ逆だった。AI に任せられる部分が増えるほど、人間側の専門…

Claude Code のアーティファクト。共有したページが、セッションと一緒に動き続ける

Xで流れてきた1分の動画を、つい2回見直した。Claude Code が自分の作業セッションから1枚の「動くページ」を吐き出して、それをチームに共有する。しかもセッションが進むと、共有したページのほうも勝手に書き換わっていく。ターミナルの画面をスクショし…

鍵を見せずに夜間バッチ、Claude Managed Agentsの新2機能

AI エージェントに毎晩の定型作業を任せたいけど、そのために自前でスケジューラを立てるのも、API キーをエージェントに握らせるのも気が重い。Claude Managed Agents に追加された 2 つの機能は、まさにその両方の腰の重さを取り除きにきている。決まった…

AIエージェントの手綱を作り込む、ハーネスエンジニアリングとは何か

最近、開発者の界隈で「ハーネスエンジニアリング」という言葉をよく見るようになった。Claude Code や Codex のようなコーディングエージェントを使いこなす人ほど、関心がモデルそのものよりその周りの仕組みに移っている。同じモデルを使っても、成果に大…

デザインとコードが双方向で同期、作り直しを減らす一手

デザイナーが作ったモックを、エンジニアがコードで一から作り直す。出来上がりを見たデザイナーが「思ってたのと違う」と言う。この往復のすれ違いは、ものづくりの現場で長年すり減ってきたところ。Anthropic が、Claude Code と Claude Design を双方向で…

AIが次のAIを作る前夜、Anthropicが示した数字と不安

「AI が自分で、自分より賢い次の AI を作る」。SF の話に聞こえるけど、Anthropic はそれを近い将来の現実として、かなり生々しい数字とともに論じている。「再帰的自己改善(recursive self-improvement、以下 RSI)」と呼ばれるこのテーマで、Anthropic In…

勝手に覚えて古びないChatGPT、Dreamingと引き換えるもの

「シンガポールに7月に行く」と一度言ったら覚えてくれる。でも旅行が終わっても、いつまでも「あなたはシンガポールにいる」前提で店を勧めてくる。ChatGPT のメモリには、ずっとこういう「古びる」問題があった。OpenAI が公開した新しいメモリ機能「Dream…

引数ひとつで端末モデルからClaudeへ、Apple開発者向け新対応

iPhone や Mac のアプリに AI を組み込むとき、Apple の端末内モデルは速くて無料でオフラインでも動くけど、込み入った仕事には力不足。そこを、同じコードのまま引数ひとつ差し替えるだけで Claude に切り替えられるようになった。Anthropic が出した「Cla…

拒否はエラーで来ない、Fable 5フォールバックの実装勘所

昨日 Claude Fable 5 を取り上げたとき、「危ない話題は弱いモデル(Opus 4.8)に差し戻す」という安全設計を紹介した。あれを API で実装する側はどう書くのか、その技術ドキュメントが公開されたので読み込んだ。いちばん引っかかったのは、拒否(refusal)が…

危ない話題は弱いモデルに回す、Claude Fable 5の安全設計

Anthropic が一般公開した中で過去最強、という触れ込みのモデル「Claude Fable 5」が出た。Opus 4.8 が出てまだ半月ほどだけど、その上にもう一段。面白いのは性能そのものより、安全のための仕組み。危険な話題には、わざと一段弱いモデル(Opus 4.8)を代わ…

CodexがWindowsの画面を操作しだした、ただし前面は明け渡す

OpenAI が「Windows users, this one's for you(Windows ユーザー、これは君たちのためのものだ)」という書き出しで、Codex の computer use を Windows に対応させた。これまで Mac が先行していた機能で、Windows で開発している人にはずっとお預けだっ…

誰でもデータに聞ける社内分析、Anthropicが95%自動化した方法

「うちの今のアクティブユーザー数って何人?」みたいな問いに、SQL も書けない社員が自分で答えにたどり着ける。Anthropic が、社内のデータ分析をどう自動化したかを公開した。数字がなかなか強くて、業務分析クエリの 95% を Claude で自動化、集計精度は…

派手な新機能じゃない、Claude Codeの使い心地が変わった9つの修正

Claude Code を毎日触っている人なら、「画面がちらつく」「Claude が固まったように見えて待たされる」「謎のエラーで止まる」みたいな小さなストレスに、何度か出くわした覚えがあるはず。ClaudeDevs が出したアップデートのまとめは、まさにそこを潰しに…

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